親族に分かれた株式を整理し、町工場を後継者へ
ご相談の内容
ご相談者は、創業45年の精密加工の会社を営む70代の社長です。40代の長男が社内で働いており、いずれ会社を任せたいと考えていました。ところが、会社の株式は先代から相続した経緯で、社長のほかに、社長の弟や亡くなった妹のお子さんなど5人に分かれていました。
取引のある金融機関からは「後継者を決めて計画を出してほしい」と言われ、また社長が会社の借入れ8,000万円の連帯保証人になっていることも気がかりでした。何から手をつけてよいかわからない、というのが最初のご相談でした。
当事務所の対応
最初の3か月で、株主の一覧、会社の財務の状況、借入れと保証の内容を整理し、事業承継の計画書にまとめました。中小企業診断士として会社の数字も確認し、株式の評価額と、長男が買い取る場合の資金の目安を算出しました。
次に、社長の弟や親族の方々一人ひとりと面談し、会社の今後と、株式を後継者に集める理由をご説明しました。株式の買い取り価格は提携の税理士と相談しながら決め、親族の方々にも納得いただける額としました。
借入れの保証については、金融機関と協議を重ね、社長の保証を外し、長男が引き継ぐ範囲を限定する形で調整しました。
結果
1年半かけて、株式の95%を長男に集めることができました。社長は会長として2年間残り、取引先へのあいさつ回りや技術の引き継ぎを進めています。親族との関係も保たれ、毎年の株主総会もスムーズに開けるようになりました。
費用は計画づくり330,000円、その後の交渉と手続きの支援で約770,000円でした。※この事例は架空のものです。
現状を見える化
株主・財務・借入れを一覧にし、何が課題かを社長とご家族で共有できるようにしました。
親族と丁寧に話す
書面だけで済ませず、一人ひとりと面談して理由を説明し、買い取り価格への納得を得ました。
保証の負担を整理
金融機関と協議し、引退後の社長に保証が残らないよう、引き継ぎの範囲を決めました。