取引先からの一方的な契約解除に対応
ご相談の内容
ご相談者は、従業員30名で金属部品を製造する会社の社長です。売上の4割を占める主要な取引先から、ある日「来月末で部品の供給契約を解除する」という通知が届きました。理由は「品質に不安がある」とだけ書かれていました。
取引先の求めに合わせて専用の金型を作り、そのために設備投資もしていたため、このまま契約が終わると、金型の費用も回収できず、社員の雇用にも影響が出る状況でした。通知が届いた日にお電話をいただき、翌日に相談の時間を取りました。
当事務所の対応
契約書を確認したところ、解除できるのは「重大な契約違反があり、改善を求めても30日以内に直らない場合」と定められていました。過去1年分の納品記録と検査結果を社長と一緒に洗い出したところ、不良品の割合は契約で定めた基準を下回っており、改善を求められたこともありませんでした。
そこで、契約解除の根拠がないこと、専用金型の費用や設備投資について損害が生じることを、記録をもとに書面で取引先に伝えました。あわせて、品質についての不安があるなら、検査方法を見直す話し合いに応じる用意があることも示しました。
取引先の担当者と2回の面談を重ねる中で、実際には取引先側の調達方針の変更が背景にあったことがわかりました。
結果
契約は解除せず、取引量を段階的に見直したうえで2年間継続することで合意しました。あわせて、金型の費用と、すでに発注を受けて作っていた部品の在庫分として、合計180万円の補償を受けました。通知から合意まで約2か月でした。
その後、同社とは顧問契約を結び、新しい取引先との契約書も事前に確認しています。
費用は着手金220,000円、報酬金は約200,000円でした。※この事例は架空のものです。
すぐに動く
解除の通知には期限があります。翌日に相談の時間を取り、1週間以内に最初の書面を送りました。
記録で示す
納品記録と検査結果をそろえ、品質の問題がないことを感情ではなく事実で示しました。
関係を続ける道を探る
争うことだけを目的にせず、取引を続けながら損失を埋める解決を目指しました。