
事業承継の準備はいつから始めるべきか
「まだ元気だから、引き継ぎはもう少し先でいい」。事業承継のご相談で、よく伺う言葉です。けれども実際には、準備を始めてから引き継ぎが終わるまで、5年ほどかかることも珍しくありません。早めに始めるほど、選べる道が増えます。
なぜ時間がかかるのか
事業承継では、次のようなことを順番に進める必要があります。
- 後継者を決め、社内や取引先に認めてもらう
- 会社の株式を後継者に移す(買い取り、贈与、相続など)
- 社長個人が保証している借入れの扱いを金融機関と相談する
- 社長が個人で持っている工場の土地などの扱いを決める
- 後継者に経営や技術を教える
特に、株式が親族に分かれている会社では、一人ひとりと話し合って株式を集めるのに1年以上かかることがあります。後継者の育成も、取引先の信頼を得るまでには数年が必要です。
早く始めると何が変わるか
株式を移すとき、会社の業績によって株式の評価額は変わります。準備期間に余裕があれば、評価額が下がった年に移すなど、税金の負担を抑える工夫ができます。また、社長が元気なうちに後継者と一緒に取引先を回れば、引き継ぎがスムーズです。
反対に、急な病気などで準備がないまま相続が起きると、株式が相続人に分かれてしまい、後継者が会社の方針を決められなくなることがあります。
最初の一年でやっておきたいこと
- 株主の一覧と、それぞれが持つ株式の数を確認する
- 会社の借入れと、社長個人の保証の内容を書き出す
- 後継者の候補と、引き継ぎの時期の目安を家族で話す
- 顧問税理士と株式の評価額を試算する
ここまでできれば、具体的な計画を立てる土台が整います。当事務所では、この現状の確認と計画書づくりを約3か月、330,000円(税込)からお受けしています。中小企業診断士として、会社の数字の面からもご一緒に考えます。
後継者がまだ決まっていない段階でも、ご相談いただけます。